デスゲームアイドル デスゲーム学園からの大脱出

脱出デスゲーム『マッチング・ポイズン』

「それでは、お互いにあいさつも済んだところで今回のデスゲームの説明に入りたいと思います!」

甲高い声で視界の黒服がショーの開始を宣言する。

「今回の学園脱出を賭けたデスゲームはこちらになります」

司会の黒服はベントの開始を宣言すると服にポケットから何かの箱を取り出してテーブルの上に置いた。

そして箱を開けて、中のカードをテーブルに広げてみせる。

「今回のデスゲームはトランプの枚数と毒の量を競うゲーム。『マッチング・ポイズン』となります」

拡げられたトランプを見て、トランプを使ったゲームということはわかる。

「マッチング・ポイズンは裏返しのトランプの同じ数字を合わせて取っていくいわゆる神経衰弱と呼ばれるゲームでございます」

神経衰弱、それでマッチングという名前なんだ。

でもポイズンの方はわからない。ポイズン、つまり毒というワードからして嫌な予感しかしない。

「今回、挑戦者のおふたりにはマッチング役とポイズン役に分かれていただきます」

「マッチング役とポイズン役?」

「今回のコンビ戦はポイズン役のプレイヤーは首に毒が注入される首輪を装着していただきます」

司会の説明が始まると薄暗いホールの中にふたりの黒服が新たに入ってくる。

その手にはプレートをもっていて、その上には黒いリングが置かれてある。

あのリングは見覚えがある。

私がこの学園に落とされる前のデスゲームでも付けられた毒が注入される首輪だ。
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