デスゲームアイドル デスゲーム学園からの大脱出
クロネコはテーブルの上をうろうろ歩いてまた端の方のカードの上を前足で叩いた。
本当にゲームのルールを理解してやっているような動きだ。
「めくってちょうだい」
また、ルルリちゃんから遠い位置にあるカードだったので、シュウくんがめくる。
ハートの5だった。5はまだ出ていない。
ネコはまたルルリちゃんの近くの方に戻ると1枚のトランプを右前足でトントンと叩いた。
ルルリちゃんがそのカードをめくると、ダイヤの5が現われた。
「えっ、まさか!」
私とシュウくんが同時に声をあげた。
「な、なんと赤音ルルリのパートナーのクロネコが2回連続ノーヒントでマッチさせたぞ!」
1回ならまだしも、2回連続はなかなか非現実的な確率だ。
「うふふ、あり得ないと思う?」
ルルリちゃんはどこか勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
ネコが伏せられたカードの数字を当てることが出来るなんて芸当は見たことも聞いたこともない。
臭いか何かの印がカードについているとも考えたが、カードは司会の黒服が用意したもので、仮に印が付いていたとしてもネコの方に印と数字を結び付ける知能はない……はず。
「ふふ、現実と虚構の境界があいまいになる夢の世界へようこそ」
動揺している私たちに向かって、ルルリちゃんはとびきり甘く囁いた。
心を見透かしたような彼女の物言いに私の思考が断ち切られ、頭の中を気持ちの悪い闇がよぎった。
何が起こっているのかもわからないまま4枚も先行されてしまった。
本当にゲームのルールを理解してやっているような動きだ。
「めくってちょうだい」
また、ルルリちゃんから遠い位置にあるカードだったので、シュウくんがめくる。
ハートの5だった。5はまだ出ていない。
ネコはまたルルリちゃんの近くの方に戻ると1枚のトランプを右前足でトントンと叩いた。
ルルリちゃんがそのカードをめくると、ダイヤの5が現われた。
「えっ、まさか!」
私とシュウくんが同時に声をあげた。
「な、なんと赤音ルルリのパートナーのクロネコが2回連続ノーヒントでマッチさせたぞ!」
1回ならまだしも、2回連続はなかなか非現実的な確率だ。
「うふふ、あり得ないと思う?」
ルルリちゃんはどこか勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
ネコが伏せられたカードの数字を当てることが出来るなんて芸当は見たことも聞いたこともない。
臭いか何かの印がカードについているとも考えたが、カードは司会の黒服が用意したもので、仮に印が付いていたとしてもネコの方に印と数字を結び付ける知能はない……はず。
「ふふ、現実と虚構の境界があいまいになる夢の世界へようこそ」
動揺している私たちに向かって、ルルリちゃんはとびきり甘く囁いた。
心を見透かしたような彼女の物言いに私の思考が断ち切られ、頭の中を気持ちの悪い闇がよぎった。
何が起こっているのかもわからないまま4枚も先行されてしまった。