追放聖女は最強の救世主〜隣国王太子からの溺愛が止まりません〜
力の強い聖女は結婚に優位となるため、そうやって教育された令嬢たちは悪魔祓いの力を得る。
それもすべて悪魔の宝玉から国を守るためだ。
負担になっていた宝玉を守るという使命をは、フランソワーズだけで担うようになっていた。
フランソワーズがいなくなることで、悪魔の宝玉を守るものがいなくなるのではと心配しているのだろう。

悪魔の宝玉の存在は、他国にはバレないようにしなければならない。
宝玉の存在がバレてしまえば、よからぬことに使おうとする輩も現れてしまうと思ったからだ。

他国の要人たちがいるこの場では弱味を見せてはいけないと、なんとかパーティーを盛り上げようとするもののお祝いのパーティーとは程遠い雰囲気になってしまった。

(いや、大丈夫だ。フランソワーズがマドレーヌを虐げていたという証人の令嬢たちの証言がで揃えばそれで済むはずだ)

今はこの場をしっかりと仕切ることだけに集中しようと思った。


「パーティーを続けよう……!」


無理矢理笑顔を作る。セドリックは胸騒ぎがして仕方なかった。
確認のため隣にいるマドレーヌに視線を送った。
気のせいなのかマドレーヌの表情は、いつもより固いように思えた。
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