追放聖女は最強の救世主〜隣国王太子からの溺愛が止まりません〜
「わかったわ。オリーヴ」

「ふふっ! ありがとう、フランソワーズ」


ステファンは馬車の中で約束した通り、フランソワーズに快適な暮らしを提供してくれている。
フェーブル王国のことを、オリーヴやステファンから教わっていた。

最近では街やパーティーにも顔を出すようになる。
そこで悪魔の気配があるものを見つけては、聖女の力で次々と灰にしていた。

ある貴族はずっと苦しめられていた謎の痛みから解放された。
子宝に恵まれた。寝たきりだった子供が元気なった。
凶暴性が増していた犬が落ち着いたなど、大きいものから小さなものまで様々な影響をもたらしていたものを端から見つけては祓っていく。
驚いてしまうのは宝玉を抑えるための聖女としての力を、半分ほども使わずにすべてを祓えしまうことだ。
中にはフランソワーズが近づくだけで、バキバキに砕けてしまう物もあった。

(フランソワーズの聖女の力が強いからかしら……)

次第にフェーブル王国の貴族たちや国民の中で、フランソワーズのことが広まっていく。
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