追放聖女は最強の救世主〜隣国王太子からの溺愛が止まりません〜
宝玉とはまた違う黒いモヤはフランソワーズにしか見えないようだ。
そしてフランソワーズの元には噂を聞きつけた貴族たちが殺到した。
もちろん悪魔が原因ではないものもあったが、その見分けがつくのも便利である。
フランソワーズは自分が悪魔を祓える感覚が新鮮で楽しく感じていた。

一度コツを掴んでしまえば数時間、または数十分で悪魔が取り憑いているモノを灰にすることができた。
何より様々な人に触れ合い、話を聞いて新しい発見をすること。
塔にこもっていたフランソワーズには、すべては新鮮なことに思える。
様々な経験ができるので、暫くは悪魔祓いに夢中になっていた。

一カ月経って、一通り大きな力を持つ悪魔を祓えたようで最近は平和である。

そう思うとステファンやオリーヴに取り憑いていた悪魔が、とてつもなく強いモノだったのだとわかる。
そしてフランソワーズがオリーヴを救ったことがフェーブル国王から発表されると、英雄のような扱いを受けるようになった。
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