追放聖女は最強の救世主〜隣国王太子からの溺愛が止まりません〜
「ふふっ、フランソワーズにそう言ってもらえるなんて、ステファンお兄様も幸せね」

「そうかしら」


フランソワーズはそう言って首を傾げた。


「自信持っていいのに……! あなただって同じよ?」

「……でも」

「あんなに愛されているのに。ステファンお兄様にアピールが足りないみたいって言っておこうかしら」

「オリーヴ!」

「あはは、冗談よ」


フランソワーズは笑うオリーヴを見て唇を尖らせた。


「ステファンお兄様は、ああ見えてこだわりが強くて、一度決めたら諦めたりしないからフランソワーズも大変ね」

「……え?」


オリーヴの言葉の意味がわからずに、詳しく意味を聞こうとした時だった。


「オリーヴ、フランソワーズに余計なことを吹き込むのはやめてくれないか?」

「あら、ステファンお兄様!」


フランソワーズの背後から現れたのは、正装したステファンだった。
どうやら公務を終えて、そのままここにきたらしい。


「余計なことなんてとんでもないですわ。それに今はわたくしがフランソワーズとお茶をしているのよ?」

「僕もフランソワーズと一緒に過ごしたいな」

「ステファンお兄様はいつもフランソワーズと一緒にいるではありませんか!」
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