追放聖女は最強の救世主〜隣国王太子からの溺愛が止まりません〜
フランソワーズは宝玉が消えてスッキリした気分だった。
そして、シュバリタイア王国がフェーブル王国に統合されて一カ月ほど経った時のことだった。

やっと落ち着いてきたことでフランソワーズは久しぶりにステファンと共に夕食を共にしていた。
食後にゆっくりと紅茶を飲んでいた。
突然、ステファンにテラスに出るように誘われたフランソワーズは彼に手を引かれて歩き出す。
月明かりが優しく辺りを照らしている。
星が広がり、少しだけ冷たい風がフランソワーズの頬を撫でる。
その場に跪いたステファンはフランソワーズを見上げながら手を取った。
彼の真剣な表情にフランソワーズの心臓は高鳴っていく。


「フランソワーズ、僕と結婚してください」


フランソワーズはステファンの目を見つめながら答えた。


「はい、もちろん」


フランソワーズはステファンに思いきり抱きついた。
ステファンはフランソワーズを軽々と抱え上げて立ち上がる。
そのまま顔が近付いていき、唇が軽く触れた。
フランソワーズはステファンの首に手を回すと、もう一度キスをしたのだった。

ステファンは、改めて指輪をプレゼントしたいと言ったが、フランソワーズはステファンがプレゼントしてくれたこの指輪が気に入っていた。
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