追放聖女は最強の救世主〜隣国王太子からの溺愛が止まりません〜
フランソワーズ第一優先で動いているため、周囲にもフランソワーズに気遣っているように思う。
もしフランソワーズに何かあろうものなら……。

「覚悟はできているんだろうな?」

いつもの穏やかな紳士の笑みとは真逆で、また違った一面を見せるそうだ。
それに悪魔に取り憑かれたいた際に、訓練や猛獣を倒しまくっていた影響で彼は人間離れした強さを持つ。
今のところ、ステファンに敵うものは誰もいないといわれている。

そんな話をしているとフランソワーズとステファンの周りには人集りができていく。
今ではフェーブル王国を救った救世主として更に名前が広がった。
フランソワーズは暫く貴族たちと談笑していたのだが、少しだけ疲れを感じていた。
ステファンがタイミングを見計らい、フランソワーズに飲み物を渡す。
琥珀色の液体を流し込んで喉を潤してからホッと一息ついた。

ステファンが「バルコニーで少し休もうか」と提案してくれた。
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