追放聖女は最強の救世主〜隣国王太子からの溺愛が止まりません〜
そして当然のようにこの国の王太子、セドリック・ノル・シュバリタイアの婚約者候補となった。
国王から気に入られたことで、フランソワーズはセドリックの婚約者の座を得ることができたのだ。
父親のベルナール公爵が望んだ通りに……。

それにこのシュバリタリア王国には『聖女』と呼ばれる女性たちが存在している。
この国を建国したシュバリタリアという女神が力を与えたと言われており、その血を引く貴族の女性たちには多かれ少なかれ『聖女』としての力を持っている。

女神シュバリタリアは、この国にあるモノを封じた。
それは聖女の力で守らなければならない。
塔の最上階には見張り台の隣に、強大な悪魔を閉じ込めている宝玉がある。
それが完全に穢れてしまえばよくないことが起こるそうだ。
何もしなければ穢れは時間と共に溜まり宝玉を黒く染めていく。
その宝玉が黒く染まりきった時、邪悪な悪魔が解放されて国が滅びてしまう。
それを抑えることができるのは『聖なる力を持つ乙女の祈り』だけ。
つまり、聖女の力を持つ者だけということになる。
聖女が祈る時、邪心や欲がなく、心が清らかな女性が行わなければならない。
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