【受賞しました】追放聖女は最強の救世主〜隣国王太子からの溺愛が止まりません〜
「ステファン殿下には婚約者はいないのですか?」
「残念ながら僕には婚約者はいたことがないんだ」
こんなにできた王太子はどこの国を探してもいないだろう。
ステファンが眉を寄せて荒く息を吐き出したのを見て、フランソワーズは祈りを捧げるように目を閉じる。
するとステファンは体が楽になったのかホッと息を吐き出した。
フランソワーズはステファンが遠慮しているのかもしれないと声をかける。
「ステファン殿下、わたくしの前では我慢しなくて大丈夫ですから」
「……!」
「すぐに対応できますので」
ステファンの目が大きく見開かれている。
その後、ステファンを額を手のひらに当てる。
ほんのりと頬が赤くなっているような気がした。
「そんな嬉しいことを言われたのは初めてだよ」
彼が照れている姿を見て、つられるようにしてフランソワーズの顔も赤くなってしまう。
互いに見つめ合った後に、そっと視線を逸らす。
誤魔化すように咳払いをしたステファンは、手首から見える黒いアザを撫でた。
「もしかしてその体のせいですか?」
「ああ……これが体に現れた時から、破壊衝動が抑えられなくなっていった」
「……!」
フランソワーズは、ステファンが苦しんでいた時のことを思い出していた。
あの状態になると教会で時間を過ごすか、何かを破壊し尽くすまで止まれないそうだ。
「残念ながら僕には婚約者はいたことがないんだ」
こんなにできた王太子はどこの国を探してもいないだろう。
ステファンが眉を寄せて荒く息を吐き出したのを見て、フランソワーズは祈りを捧げるように目を閉じる。
するとステファンは体が楽になったのかホッと息を吐き出した。
フランソワーズはステファンが遠慮しているのかもしれないと声をかける。
「ステファン殿下、わたくしの前では我慢しなくて大丈夫ですから」
「……!」
「すぐに対応できますので」
ステファンの目が大きく見開かれている。
その後、ステファンを額を手のひらに当てる。
ほんのりと頬が赤くなっているような気がした。
「そんな嬉しいことを言われたのは初めてだよ」
彼が照れている姿を見て、つられるようにしてフランソワーズの顔も赤くなってしまう。
互いに見つめ合った後に、そっと視線を逸らす。
誤魔化すように咳払いをしたステファンは、手首から見える黒いアザを撫でた。
「もしかしてその体のせいですか?」
「ああ……これが体に現れた時から、破壊衝動が抑えられなくなっていった」
「……!」
フランソワーズは、ステファンが苦しんでいた時のことを思い出していた。
あの状態になると教会で時間を過ごすか、何かを破壊し尽くすまで止まれないそうだ。