【受賞しました】追放聖女は最強の救世主〜隣国王太子からの溺愛が止まりません〜
フェーブル国王や王妃は、オリーヴのことが心配なのだろう。
すぐにオリーヴの状態を診てほしいのだと理解したため、フランソワーズはオリーヴのところに向かうことを提案する。


「わたくしは大丈夫ですわ。すぐにオリーヴ王女殿下の元へ案内してください」

「だが、フランソワーズ……!」


ステファンは先ほどまで疲れて眠っていたフランソワーズを見ていたからか眉を顰めている。
心配してくれているのだとわかるが、ここに来るまでステファンはフランソワーズのペースに合わせてくれていたのだとわかっていた。
フランソワーズはステファンに視線を送りながら、首を横に振る。
フランソワーズの言葉にフェーブル国王と王妃は安心した表情を見せた。


「フランソワーズ、ありがとう」

「感謝する……!」


それにステファンの話を聞いて、早くオリーヴを悪魔の呪いから解き放ってあげたいと思っていた。
もちろんステファンもだ。
フランソワーズの聖女としての力で解呪できるのか不安が残るが、やってみたいと思っていた。

(ステファン殿下たちのために、わたくしにできることをしたい)
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