空に恋をする。

First

2019年 7月_


梅雨独特のジメジメした気温がなくなって、カラッと暑くなったある日のお昼休み。


「お腹すいたよぉ〜」


教室で大きな声でそう言って、机にぐったりとしているこの子は、私の幼なじみの神崎 めぐみ。

すらっとしてて、誰もが振り返る美人。
顔よし、頭もよし、性格もよしと、この三拍子が揃っている完璧人間。


「何も食べてこなかったの〜?」

「だって、朝寝坊したんだもん〜。」


朝起きれないことを除いては。


「早く食べよ!!」

「はいはい」


かく言う私は、美人でもなければ頭も良くない、性格はわかんないけど...

まあ、平凡な女子高生。


「あ、ねえ、美玲、そういえばさ、隣のクラスの洸介くんって知ってる?」


お弁当箱を広げながらそう聞いてきた。


「え?あの金髪の人でしょ?」

「そうそう、彼女いたらしいんだけどさ、なんか最近別れたらしいんだよねぇ〜」

「へ〜、そうなんだぁ」


"三木 洸介"

隣のクラスのやんちゃな男子で金髪だから、入学式でも目立ってた。

先輩たちからも目をつけられてて、喧嘩してるところを見たこともあるくらい。
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