キミには一番星を
生まれ変わってもキミは一番星



 まぁ、保健室でグダグダしちゃったけど、無事に?星一と付き合うことができた。

まだ誰にも教えないって、二人で決めた。今マスコミに報道されたくはなかったから。

そして、私はある夢をよく見るようになった。その夢には、三ツ星の雰囲気に似ている人たちが出てきた。

妙にリアリティがあった。でも、これは間違いなく夢なはずで、最近頭がこんがらがっている。

「ねぇ、奏?私の声が聞こえてますかー?」

「あ、ごめん!ボーとしてた…」

「最近も頑張りすぎなんだよ。私寂しくて死んじゃいそう」

「もう、優里香はウサギじゃないんだから」

今みたいに、夢のことを考えるとボーとしちゃう時がある。

なんか、夢を見るたびに懐かしさまで感じるようになってきている。

記憶も鮮明で、今の高校生活と似ているからややこしい。どこかで体験したことある感じもする。

よく小説や漫画などで見る、転生や生まれ変わり、前世の記憶を持って生まれたとかそう言うことかな。

現実味がなさすぎて、なかなかモヤモヤが晴れない。それに、この夢の人と三ツ星のみんなの声が同じに聞こえるんだ。

これは重症だと思う。あやふやにしながら優里香に相談してみれば、

「それは生まれ変わりとか前世の記憶持ちが怪しいね。一回体験してみたいなぁ」

と言われたから、そう言うことで間違いはなさそうだ。

「奏、今日も事務所に直行することになってるから、一緒に帰ろうね♪」

「そう言ったって、四人で結局校門付近で車に乗るじゃん?」

「優雨の言うとおりだ。俺ら四人で、一緒に事務所まで行くんだ。二人きり感出すな」

あぁ、このくだりも、夢で見た気がする。前世も全く同じ人生を送ってるってことなのかな?

もう、わけ分かんないや。ただ、もしそうだったら一つ言えることがある。

……私は星一に、二度目の恋をしたと言うことだ。夢に、星一と付き合ってデート的なことをしているシーンがあった。

何か大切な記憶がまだ残っているはずだ。

それが何かを知ることになるのは、星一が家庭環境について話してくれた時、つまりは付き合って半年後だった。




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