キミには一番星を
お母さんは綺麗な黒髪の特徴をそのまま受け継いでいる。それに、お父さんも目の下のホクロが変わっていない。
お姉ちゃんは肩くらいの髪型になってはいるけれど、血色がいい唇とサバサバした性格が変わっていない。
みんな幸せそうに笑っている。しかも、三人は友達同士になっていた。これも何かの運命なのかな?
お母さんとお父さんは、生まれ変わっても付き合っているみたいだ。
もしかしたらこのまま、お母さんとお父さんはまた夫婦になるのかもしれない。
お姉ちゃんも良い人が近くにいるみたいだし?あぁ、良かったぁ。みんな楽しそう。
「もう、家族に対しての悔いはありませんか?」
「…はいっ!みんなこのまま幸せになってくれれば大丈夫です。もちろん、星一や他のみんなも、ここに来て生まれ変わっても幸せになってほしいです。ただ、それだけです」
「では、いつかにここへ来る星一さんと同じタイミングで、あなたに新しい命が吹き込まれます。それまではここでゆっくりくつろいで行ってくださいね。では、私はここで」
目の前には私の家族の人生が描かれている。星一がこっちに来るまでは、私は家族の人生を見届けることが出来る。
……ねぇ、今、あなたは幸せですか?
そう問いかける私の目には、小さな星のかけらが溜まっていた。
この星の雫が流れた時、大切な人が幸せになれることを願う。信じて、次の私の人生を気長に待つんだ。