恋愛日和 いつの日か巡り会うその日まで

「‥‥あの‥‥私初めてだから‥その」



『ん‥‥大丈夫‥‥』



電気もつけない部屋には、
暗くなり始めた外の僅かな
明るさだけが窓から差し込む


どうしよう‥‥恥ずかしい‥


心臓がこのまま本当に
飛び出てしまうのではないかと
ドキドキする


でもやっぱり隼人君が私を
大切にしてくれてるのが
伝わるから答えたいし向き合いたい



『日和‥』
 


何度も降り注ぐ甘い唇も
優しいものから次第に激しくなり


自分の口から漏れる呼吸や声も
どんどん抑える余裕もなくなっていく


『‥‥声‥可愛い‥』

「んっ‥‥‥あっ‥‥‥」


手際よく脱がされるワンピースと
下着に入り込む掌が包む胸の頂に、
上がっていく息と漏れる甘い声


不安になりそうだとわかると
また優しく唇を塞がれ
その度に痺れる甘さに力が抜けていく


隼人君が出すリップ音と
私の体を這う指に
感じたことのない気持ちが溢れて
声を抑えられない


『日和‥‥』


「はぁ‥あ‥‥‥ああっ‥‥んっ」


自分ではどうすることも出来ない感情や
止められない甘い声も
隼人君が全て受け止めてくれている


何度も大丈夫か聞いてくれ
余裕のない私は頷くことしかできない


経験したことのない鼓動

誰にも触られたことのない
場所への侵入

止まることのない律動や昂る声

一つひとつが知らなさ過ぎて怖い


それでも好きな人となら自然な気持ちで
そうなりたいって思えることを知れた


怖くてしがみついた私を抱きしめ
どうにかなってしまいそうな時も
肌と肌が触れ合えば安心した





体が繋がるって
気持ちが繋がるのと
同じくらい
心地よくて安心するんだ‥‥‥
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