恋愛日和 いつの日か巡り会うその日まで

胸に埋めた顔を離して
毛布の隙間から顔を出す


まだ少し眠そうな瞳と視線が交わり
私は恥ずかしくてまた胸に顔をうずめた


「‥‥‥‥違うよ」



誘ってはないけど‥‥
くっついてはいたいなんて
恥ずかしくて言えない‥


前よりは素直に動けてる自分が
あの頃よりは凄いって
褒めてあげたいくらい。



隼人君があのまま
目を覚さないんじゃないかと
不安になってから、
余計にそばにいたいって気持ちが
増している



『‥日和‥‥ここ痛む?』



ドクン



隼人くんの手が私の太ももを撫でると
緊張が一気に走る


今は歩いててもよっぽど痛くないから
抱きついたまま小さく首を振る



隼人君の方が心配だよ‥‥
あのあと抜糸された箇所を見て
卒倒しそうになった。




『‥‥‥‥抱いてもいい?』



ドキン



あれから一度もそういう事が
なかっただけに心臓が跳ねる


お医者様には、退院する時に
痛む時はそういうことは控えるよう
注意はされていた


まだ早く走ったりはできないけど
もう普通にゆっくり走れるし
歩行的には問題は特にない




「‥‥‥も‥もう朝だよ?」


冬のこの時間はまだ夜のように暗いため
暖炉の火の明るさとルームライトだけが
部屋を灯している。



『‥‥‥怖い?』

「ううん‥‥‥恥ずかしい」


そう伝えると同時に
隼人君が起きて私に覆い被さり
上から見下ろしてきた


『恥ずかしさも忘れるくらい抱くよ。』


「‥‥‥んっ」


遠慮がちに触れる唇の感触に、
一度触れたら終わり。
お互いにタガが外れたように
口付けを何度も繰り返していく。


2度も愛しい人に辛い思いをさせてから
ここに戻れたことの幸せを
改めて感じるほどに舌を絡められた



「んんっ‥‥はぁ‥‥」



唾液が絡む音が広い空間に響いてて
私はどんどん苦しくなり、
隼人君の首に手を回した


本当は早くこうしたかった‥‥


初めて抱いてくれた時
不安と怖さなんて嘘みたいになくて、
肌と肌が触れ合う事が気持ちよくて
安心感で満たされたから。


「‥‥あっ‥‥」



腕を引っ張られ
お互い上半身だけ起き上がると
隼人君に一気に服を脱がされ
恥ずかしがる間も無くまたキスをし
隼人君も服を脱ぐとまたベッドに倒れた
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