恋愛日和 いつの日か巡り会うその日まで
講義を終えた私たちは
大学内のカフェテリアに来ていた。
値段も学割が効くから
わたしにはありがたい場所の一つだ。



『それよりバイト辞めたって何だよ?』


日替わりのランチを二人で頼んで
窓際の日当たりのいい場所に
安藤君と向かい合わせで座っている


このボリュームでこの値段で
元が取れてるのかっていうくらい
大満足なランチに口元が緩む


「…んんっ…えっとね‥‥
 新しいバイトはやってるけど、
 それが案外大変で他は辞めたんだ。」


大変っていうか……
やりがいもあって楽しいんだけど、
単に私の気持ちが大変なだけ。


ずっと一人暮らしで家事はしてたし
嫌いじゃないから嫌とは思わない。


ただね‥あの部屋が広すぎるだけで
毎日の管理が慣れるまでは
大変だったのは事実だ


『クス‥立花って常に
 働いてるイメージあるからな』


「どんなイメージよ、それ。」


可笑しくて笑ってしまう


『なあ、あのさ‥‥その‥
 今度休み取れたら、
 一緒に出掛けないか?』


えっ?


パスタを巻き付けて
食べようとしてたフォークから
それがゆっくりとお皿に落ちていく。


安藤君と?


『時間に余裕出来たなら
 誘ってもいいだろ?
 立花いつも講義終わると帰ってたから
 なかなかチャンスなかったしな』



「えっ?‥‥うん…いいよ」


たまには何処かに出掛けるのも
いい気分転換になるかも。


ずっとバイトばっかりだったし‥‥


『ほんとに?』


「うん、出掛けよう」


何故か嬉しそうに笑う安藤くんに、
私も自然と楽しみになり、
ランチを済ませてから
手を振って別れた


今日の夕飯どうしようかな……


昨日のこともあって
少しだけ気まずいし、
今日何食べます?なんて
メールでもしたら怒られるだろうか‥



「あれ……」


スマホを取り出して開けば
一件の着信とメールが届いてた


暑い日差しを感じ歩きながらも
開いたメールに
足が止まってしまう


「(……なにこれ)」


そこに届いていたのは
いつも通り瀬木さんからの
メールだったけど
仕事のメールじゃなかった


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帰ってきて。

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たった一言の読み取りにくい内容に、
どうして帰って来て欲しいかとか
書かれてないと戸惑ってしまう


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