恋愛日和 いつの日か巡り会うその日まで
課題
その日の夜

仲さんの美味しい
夕食を食べ終えた私は、
安藤君にバイトが2週間ほど忙しいので
落ち着いたら連絡しますとメールした


あんな気持ちのまま
先輩以外の人のことを
今は考えれなかったのだ。


体はスゴく疲れてるはずなのに
考えることが多いのか、
夜は全然眠れなかった


封印していたはずの思いが
またここまで出てきそうだったから
かもしれない‥‥



次の日の朝


一人で朝食を食べていたら
眠そうにリビングに来た瀬木さん


……徹夜してたなってすぐ分かる。


キレイな顔にうっすらと浮かんだ
クマも酷いし、足取りも重そう


『おはよ‥‥』


「おはようございます。
 コーヒー頼んできます」


『ん、頼む』


無理してここに来なくても
寝てればいいのに…
私がここにいるとよく現れる気がする


仲さんに熱いコーヒーを
淹れてもらった私は、
静かにカウンターで座る
瀬木さんに差し出した


「瀬木さん‥‥
 寝ないとまた倒れますよ?」


和木さんがアイツは疲れると
よく熱出すって言ってたし、
作家はのめり込むと
時間の感覚すらなくなるらしい


『ん‥‥大丈夫』


大丈夫そうに見えないから
言ってるのに……


焼きたてのパンにかじりつくも、
言うことを聞かない相手に
何も出来ない自分がもどかしい


結局瀬木さんは
コーヒーとヨーグルトを食べて、
目覚ましにシャワーへと
行ってしまった。


「(はぁ……)」


洗濯をしに行った仲さんの変わりに
洗い物を進んでやりはじめたけど、
昨日殆ど寝れていないせいか
今頃になって欠伸が出てしまう



『立花。
 それ終わったら部屋来て』


「あ、はい………ツッ!!」



ぼーっと洗い物をしていた私は、
目の前にいきなり現れた瀬木さんを
直視出来ずに慌てて目を逸らした


「(何で上半身裸で出てくるの!?)」


まだ下は履いてたから
良かったけど……
って、良くないし!!!


やってる本人は
何にも考えてないと思うけど、
いちいちそういうのに
反応させられる
こっちの身にもなって欲しい



さっきまで眠かったのに、
少し目が覚めたどころか、
バッチリ目が覚めてしまい、
気持ちを落ち着かせてから
部屋へと向かった


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