夜に沈む君の星になりたい。

【6日目】

「お兄ちゃん、久しぶり」

扉が音を立てて開く。

「来るの遅くなっちゃってごめん」

『全然だよ、来てくれて嬉しい』

「この前ね、新しい友達ができたんだけど、その子、めっちゃいい子でさ」

『うん』

「すんごい頭良くてさ、この前とか授業中寝てたら当てられちゃったんだけど、助けてくれて」

『てか寝んなよ』

「まあそもそも寝るなって話なんだけど。でね、この前一緒に放課後寄り道したりして、もう、めっちゃいい子なの、可愛い」

『知ってる』

「ほら、これ写真。お兄ちゃんにも会って欲しかったなぁ」

『うん』

「あの、そろそろ」

「あ、はーい」

いつのまにか外も真っ暗になっていた。
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