【悲報】冷徹上司の毒牙にかかり推しごとがはかどらない件について
※
「これは夢……?」
「残念ながら現実だ。昨晩俺は君を抱いた。君だって何も覚えていないわけじゃないだろ」
呆然としながら呟いた私に、社長ははっきりと言った。
確かにまばらに記憶や感覚があった。
甘い言葉を囁かれて胸が疼いたことや初めて体験する気持ちよさにみっともない声をたくさん上げてしまったことを思い出して、私は顔が火照るのを感じた。
社長は私が抱き締めているベルト様の抱き枕をちらりと見やった。
私は飛び上がり、咄嗟に抱き枕を背後に隠した。
けれども完全に無駄な行為だった。
部屋にはいたるところにベルト様の姿があった。ポスターにフィギュア。缶バッチにアクリルスタンド……。
終わった。
絶望する私を面白がるように、社長は部屋をゆっくりと見回した。
「これは夢……?」
「残念ながら現実だ。昨晩俺は君を抱いた。君だって何も覚えていないわけじゃないだろ」
呆然としながら呟いた私に、社長ははっきりと言った。
確かにまばらに記憶や感覚があった。
甘い言葉を囁かれて胸が疼いたことや初めて体験する気持ちよさにみっともない声をたくさん上げてしまったことを思い出して、私は顔が火照るのを感じた。
社長は私が抱き締めているベルト様の抱き枕をちらりと見やった。
私は飛び上がり、咄嗟に抱き枕を背後に隠した。
けれども完全に無駄な行為だった。
部屋にはいたるところにベルト様の姿があった。ポスターにフィギュア。缶バッチにアクリルスタンド……。
終わった。
絶望する私を面白がるように、社長は部屋をゆっくりと見回した。