【悲報】冷徹上司の毒牙にかかり推しごとがはかどらない件について
「君が俺を見てくれないからだ……」
「しゃ、社長……?」
うめくように言った俺から離れると、美香は顔を真っ赤にさせながらも仕事の話を振ってきた。
「あの、この書類、会議室に持っていきますね」
「それは俺が一緒に持っていくからいいよ。それより、これを開けて中身を見てくれ」
俺は自分のデスクに置いていた紙袋を彼女に差し出した。
中身を確認するなり、彼女は驚きの表情を浮かべた。
これは俺からの彼女へのプレゼントだった。
「素敵なワンピース……」
「今度、それを着た君と食事に行きたい」
戸惑うように間を置いたが、彼女は「はい」とうなずいた。
俺と彼女の関係が続いて数週間は経っていた。
このような「指示」を出すと彼女は最初の頃は遠慮したものの、最近では割り切ってあれこれ言わずにすぐに従うようになった。
しかしこの状態は俺にとってけしていいものではない。
彼女といつまでも表面上だけの関係を続けるべきではないのだから。
社長室の電話が鳴った。美香がすぐに対応した。
「しゃ、社長……?」
うめくように言った俺から離れると、美香は顔を真っ赤にさせながらも仕事の話を振ってきた。
「あの、この書類、会議室に持っていきますね」
「それは俺が一緒に持っていくからいいよ。それより、これを開けて中身を見てくれ」
俺は自分のデスクに置いていた紙袋を彼女に差し出した。
中身を確認するなり、彼女は驚きの表情を浮かべた。
これは俺からの彼女へのプレゼントだった。
「素敵なワンピース……」
「今度、それを着た君と食事に行きたい」
戸惑うように間を置いたが、彼女は「はい」とうなずいた。
俺と彼女の関係が続いて数週間は経っていた。
このような「指示」を出すと彼女は最初の頃は遠慮したものの、最近では割り切ってあれこれ言わずにすぐに従うようになった。
しかしこの状態は俺にとってけしていいものではない。
彼女といつまでも表面上だけの関係を続けるべきではないのだから。
社長室の電話が鳴った。美香がすぐに対応した。