サファイア革命
どれくらいたっただろうか。ふと時計をみると母フィナが家を出てからもう1時間も過ぎてしまっていた。
母が作ってくれたパンケーキももう冷め切っていて、どこか寂しい雰囲気を醸し出していた。
椅子に座り、パンケーキを一口、口に入れる。本来なら、ふわふわのはずのソレは水分が飛んでぱさぱさになっていた。
ナイフとフォークを置き、パンケーキが入った皿を冷蔵庫の中に押し込む。
もう一度本棚に向き合い、今日の『相棒』を選ぶ。その中にはもちろん『革命協奏曲』もある。
ドクダミの葉っぱから作った虫よけを体に塗り、松の木色のショルダーの中に数冊の本を入れ、ドアを開ける。
サルシャの家はフィンカの森に一番近いせいか、夏らしい新緑の香りと共に涼しい風がサルシャの胸に飛び込んでくる。
「今日は、、、、森だ」サルシャが家を出て向かう場所は大概、フィンカの森かデルタじいさんのところだ。
どっちに行くかはすべて勘。その時より心惹かれた方へと向かう癖のせいだ。
風の香りを感じながらしばらく歩くとフィンカの森の入り口にさしかかった。
森の入り口は木々が密集しているのでその隙間に体を少しづつ入れて森に入る。
軽くジャンプして着地し、所々飛び出ている木の枝に気を付けながら歩き続けると開けた場所にでる。
にまあとだらしない笑顔を浮かべる自分にハッとし少し恥ずかしくなる。
四季折々で変化する、凛と咲く美しい花々に、陽光を反射しながら煌めく木々。
夏のせいかサルシャの足元の自然で編まれた新緑の絨毯が木漏れ日のせいでなお一層輝いていた。
ショルダーを放り出し緑の絨毯に寝転ぶ。地面に顔をうずめ、めいっぱい自然の香りをかいだ後、ショルダーに手を伸ばす。
中に入った相棒たちを一つ一つ眺める。「今日はこれにしようかな」そう言い、『ファーブル昆虫記』を開こうとした時。
「きゃあああ!」甲高い声が聞こえる。だれ、、?サルシャが起き上がり声の聞こえた方を見ると、、
赤い傷んだ髪に、ボロボロの服。女の子だった。その子は手にダンゴムシを持っている。
「新種発見!貴方が3番目よ!」そう言いながらダンゴムシを頬にすりすりしている。
サルシャは目を見張った。「は、、?」サルシャは目を見張った。
彼が驚いたのは村の子供の中では一番のサルシャよりも背が高いことでも彼女が裸足なことでもない。
「あなた、だれ、、?私の国では見たことないわ。」そう首をかしげる彼女の瞳は髪と同じ真紅、、、だけではなかった。
右目は確かに真紅だ。でも左目は山吹色だ。図鑑で見たことがある。
ハッとしたサルシャは彼女の質問に答える。
「お前こそ誰?てか知らない人に名前とか教えるもんじゃないだろ。」冷ややかにそう突き放すサルシャとは打って変わり、その少女は「ああ!確かに!そういえばファルダおじさんもそういってたわ!ごめんなさい。今まで出会ってきた人で私の名前知らない人いなかったから、つい癖で。私の名前はシエル!シエル・パ二カ!よろしくね!で、貴方の名前は?」
もしサルシャが普通の人間並みの処理能力だったなら、シエルの早口についていくことすらできなかっただろう。
なに、こいつ?こんなに早く喋れるやつなんていんの、、?なんかメンタル強いし。
てか、さっき自分の名前を知らない人なんていなかったって言ってなかったか。それに、、、
「お前、ミランジェだよな。俺と一緒のーー」サルシャがしゃべり終わる前にシエルは勢いよくサルシャの元にかけよる。
「で!名前は?」サルシャの顔が引きつる。こいつ、、、、話が通じねええええ!!!
母が作ってくれたパンケーキももう冷め切っていて、どこか寂しい雰囲気を醸し出していた。
椅子に座り、パンケーキを一口、口に入れる。本来なら、ふわふわのはずのソレは水分が飛んでぱさぱさになっていた。
ナイフとフォークを置き、パンケーキが入った皿を冷蔵庫の中に押し込む。
もう一度本棚に向き合い、今日の『相棒』を選ぶ。その中にはもちろん『革命協奏曲』もある。
ドクダミの葉っぱから作った虫よけを体に塗り、松の木色のショルダーの中に数冊の本を入れ、ドアを開ける。
サルシャの家はフィンカの森に一番近いせいか、夏らしい新緑の香りと共に涼しい風がサルシャの胸に飛び込んでくる。
「今日は、、、、森だ」サルシャが家を出て向かう場所は大概、フィンカの森かデルタじいさんのところだ。
どっちに行くかはすべて勘。その時より心惹かれた方へと向かう癖のせいだ。
風の香りを感じながらしばらく歩くとフィンカの森の入り口にさしかかった。
森の入り口は木々が密集しているのでその隙間に体を少しづつ入れて森に入る。
軽くジャンプして着地し、所々飛び出ている木の枝に気を付けながら歩き続けると開けた場所にでる。
にまあとだらしない笑顔を浮かべる自分にハッとし少し恥ずかしくなる。
四季折々で変化する、凛と咲く美しい花々に、陽光を反射しながら煌めく木々。
夏のせいかサルシャの足元の自然で編まれた新緑の絨毯が木漏れ日のせいでなお一層輝いていた。
ショルダーを放り出し緑の絨毯に寝転ぶ。地面に顔をうずめ、めいっぱい自然の香りをかいだ後、ショルダーに手を伸ばす。
中に入った相棒たちを一つ一つ眺める。「今日はこれにしようかな」そう言い、『ファーブル昆虫記』を開こうとした時。
「きゃあああ!」甲高い声が聞こえる。だれ、、?サルシャが起き上がり声の聞こえた方を見ると、、
赤い傷んだ髪に、ボロボロの服。女の子だった。その子は手にダンゴムシを持っている。
「新種発見!貴方が3番目よ!」そう言いながらダンゴムシを頬にすりすりしている。
サルシャは目を見張った。「は、、?」サルシャは目を見張った。
彼が驚いたのは村の子供の中では一番のサルシャよりも背が高いことでも彼女が裸足なことでもない。
「あなた、だれ、、?私の国では見たことないわ。」そう首をかしげる彼女の瞳は髪と同じ真紅、、、だけではなかった。
右目は確かに真紅だ。でも左目は山吹色だ。図鑑で見たことがある。
ハッとしたサルシャは彼女の質問に答える。
「お前こそ誰?てか知らない人に名前とか教えるもんじゃないだろ。」冷ややかにそう突き放すサルシャとは打って変わり、その少女は「ああ!確かに!そういえばファルダおじさんもそういってたわ!ごめんなさい。今まで出会ってきた人で私の名前知らない人いなかったから、つい癖で。私の名前はシエル!シエル・パ二カ!よろしくね!で、貴方の名前は?」
もしサルシャが普通の人間並みの処理能力だったなら、シエルの早口についていくことすらできなかっただろう。
なに、こいつ?こんなに早く喋れるやつなんていんの、、?なんかメンタル強いし。
てか、さっき自分の名前を知らない人なんていなかったって言ってなかったか。それに、、、
「お前、ミランジェだよな。俺と一緒のーー」サルシャがしゃべり終わる前にシエルは勢いよくサルシャの元にかけよる。
「で!名前は?」サルシャの顔が引きつる。こいつ、、、、話が通じねええええ!!!