Only
ごめんな、明衣。



俺は馬鹿だから。きっと、すごく馬鹿だから。

自分の気持ちも見えてなかったよ。
きっと、明衣のことも見えてなかった。





君が何故、泣いていたのか。
君は何故、死を選ぼうとしたのか。
気になっていたのに、踏み込まなかった。

俺の中に踏み込んでほしくなかったから。




そして馬鹿な俺は明衣を手放した。



残ったのはどうしようもないほどの、孤独だった。




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