Only
『本当に、何もできないけど。でも、食べること、寝ることには困らないよ。』

連れてこられた部屋は小綺麗に片付いていた。
白を基調にした部屋は、純真さを感じられて、胸が苦しくなった。


『悦子、何か作ってくれないか?彼女も、お腹が空いてるだろう。』

晃太という男がそういうと、彼女は頷いてキッチンに消えた。




『さて……。紹介が遅れたね。僕は神崎晃太。君のことは、なんて呼べばいいかな?』

晃太は、真っ直ぐな瞳で私を見つめてた。

それは、今までに与えられたことがないものだったから、私は動揺した。

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