Only





それから数ヶ月。私は、人並みの生活ができるようになっていた。

晃太も、悦子さんという晃太の恋人も、私に優しかった。
悦子さんは料理が上手で、居候の私を迷惑そうに扱ったりしなかった。
晃太は昼間仕事をしていたので、夜仕事をする悦子さんと共に過ごすことが多かった。




『晃太は強くて優しい人。私は彼に憧れてたんだ。だから、彼に告白された時は、まさに天にも昇りそうな気持ちだった。』

悦子さんはいつも私に嬉しそうに話していた。
この時の私は晃太と悦子さんのことを保護者のように感じていたから、素直に聞いていた。
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