Only
『明衣?どうしたんだ?ぼーっとして。』

『……すごいね、晃太。まるで夢みたい。』


私がそういうと、晃太は一瞬目を細めて、そしてふっと笑った。

『明衣。遊園地は、人が純粋に楽しむためにある場所なんだよ。君も、周りに負けない位、楽しむんだ。』

『楽しむ……。どうすればいい?』

『そうだな。……とりあえず、にこっと笑って。』

そう言われて、不器用に笑って見せた。そうしたら晃太は私に、輝かしい程の笑顔を返してくれた。
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