Only




『KtoM』と掘られた小さな指輪。




『一緒に幸せになろう』と、愛する者に向けたメッセージ。



「まさか、出会っちまうなんてな。」

全てが俺に鋭く刺さり、胸が張り裂けそうだった。



昔の自分を、俺は今まで以上に許せなかった。


「明衣……明衣、ごめんな。……………ごめ、んな。」


いくら謝ったって足りるわけない。それなのに、俺はまだ明衣に打ち明けることさえできていない。




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