Only





――ピリリッ!――




無機質な音が部屋に流れ、俺は現実に引き戻された。




携帯を覗くと『公衆電話』の文字。


暫く考えてから、通話ボタンを押した俺の耳に届いたのは……。




『よーすけー。元気してたかよ?』




ひどく間延びした、緊張感の欠けらもないような声だった。




< 170 / 183 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop