Only
――数十分後。
「あなた、無愛想すぎよ……。」
彼は私の前に座り、ただ淡々と私が頼んでキープしていた焼酎のボトルをロックで飲み続けていた。
その容姿で、彼の周りにはたちまち私以外の女の子三人が集まった。
しかし、彼は全く相手にしなかった。
はじめこそ、『あぁ』だの『いや』だの言っていたものの、そのうち何を言われてもシカトしだしたのだ。
そんな彼の態度に、夏海をはじめみんな彼に話しかけなくなって、ようやくこの場がもとのムードに戻った。
私と彼があぶれた状態で。
「……うるさい女は好きじゃないんだ。」
と、不意に返事がかえってきた。