Only
「……焼酎、好きなのか?」
彼は、質問が多いと思う。
彼は他人に無関心だと思っていた私にはそれが意外だった。
「……どうして、そう思うの?」
「初めて会った時も飲んでた。」
「覚えてるのね。女の子にしては珍しい?」
「そんなことはどうでもいい。世間や『普通』なんてものに意味はない。」
それは彼の生き方のような気がした。
そんな会話をした時には、私達が初めて出会ってから三ヶ月が経っていた。