Only
それなのに、なぜ私は生きているのだろう……?
私が今でも生きてるのは、多分一つは犯人を憎んでいるから。
私は、そいつをみつけて、殺したい。その感情が、私を縛り付けている。
……影のように。
「明衣!」
「きゃあぁ!」
いきなり肩を叩かれ、大きな声で呼ばれて、飛び上がるほど驚いた。
「ちょ……大丈夫?」
「夏海……。脅かさないでよ。」
まだ胸がドキドキしてる……。それを『ふーっ』と息を吐いて落ち着けた。
河合夏海。彼女こそ、私が生きているもう一つの理由。