Only
「サユ……。」

「明衣さん、これからも兄をよろしくお願いします。」

小百合さんは本当に幸せそうだった。


私こそなんだ。
陽輔にそばにいて欲しいのは、私。
晃太のいなくなった世界に、手を差し出してくれた陽輔を、私は失いたくない。



きっと陽輔は、私に新しく生まれた『生きる理由』なんだ。







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