Only




―陽輔。


この名を呟かないで済むようになったのはつい最近だ。
彼の温もりもふと魅せる笑顔も、まだまだ覚えているけれど。


何とか、笑えるようになった。また、正常に呼吸ができるようになった。




とても、とても辛かった、陽輔に会えなくなったあの日。

私が小百合さんに会ったあの日から、1ヶ月が過ぎようとしていた。
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