Only
「・・・また、この事件を追うのか。」
「ごめん。やっぱり私、この事件を解決しなきゃ、前に進めないんだ。」
私は、もう一度晃太を殺した犯人を見つけ出すために本格的な捜査を再開した。
相棒は、私の同期で、よき理解者の柴崎修。
柴崎の刑事としての腕は一流だ。度胸があって、強い。
「お前・・・、犯人を捕まえたって、それだけじゃ、お前の中で解決したことになんねぇんだぞ?」
柴崎が私を諭すように言った。
柴崎は、私が晃太を愛していたことを、・・・とても、愛していたことを知っている。
「大丈夫。きっと・・・前に進めるから。この事件さえ、解決すれば。」