Only
どこかで君は生きてるだろうか?
まだ、泣いているだろうか?



一生消えない荷物に、まだ悩んでいるんだろうか?





―馬鹿馬鹿しい。―

自分が手放したのに、未練がましすぎる。



俺は闇を纏ってる。
だから、絶対、明衣とは一緒にいてはいけない。わかってる。……わかってる。



自分に言い聞かせていた。
そんな時だった。


『もしかして……陽輔かぁ?』


悪魔の声が、聞こえた。
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