婚約者が病弱な妹に恋をしたので、私は家を出ます。どうか、探さないでください。
27 初恋
私は久しぶりに、城の大広間で開かれる夜会へと出席した。
友人たちに新しい婚約者ジュスト・アシュラム伯爵を紹介すると、皆私のことを羨ましそうにしていた。
何故かというと、以前に私の婚約者であったラザール・クロッシュは、今では王家の顔に泥を塗った痴れ者として知れ渡り、社交の場に出てくることも珍しくなってしまったらしい。
事態を重く見たクロッシュ公爵は、後継者を彼の弟にすることも考えているとか。彼のしたことを思えば、気の毒だとは思えないし、正直に言ってしまうと良い気味だわ。
それに、ドレイクお父様がいくつかの難病の特効薬を開発し、フィオーラ様とジュストの二人が協力し、莫大な資産を築いているという話は、耳の早い貴族たちには既に共有されていた。
友人たちに新しい婚約者ジュスト・アシュラム伯爵を紹介すると、皆私のことを羨ましそうにしていた。
何故かというと、以前に私の婚約者であったラザール・クロッシュは、今では王家の顔に泥を塗った痴れ者として知れ渡り、社交の場に出てくることも珍しくなってしまったらしい。
事態を重く見たクロッシュ公爵は、後継者を彼の弟にすることも考えているとか。彼のしたことを思えば、気の毒だとは思えないし、正直に言ってしまうと良い気味だわ。
それに、ドレイクお父様がいくつかの難病の特効薬を開発し、フィオーラ様とジュストの二人が協力し、莫大な資産を築いているという話は、耳の早い貴族たちには既に共有されていた。