幼馴染[短編]
第一章 ファーストキスの相手
「夕はキスしたことあるの?」
昼休み。
ざわめく教室の中で
投げかけられたそんな問いかけ。
そう言ったのは親友の佐紀だった。
そのとき蘇ったのは
よく分からないうちに押し付けられた唇のこと。
そして、キスをされたこととは
比べ物にならないショックな言葉だった。
記憶の隅においやった
そんな記憶だった。
「あるわけないでしょう?
まだ彼氏だってできたことないのに」
それは本当。
「そうなの?
宮田くんとつきあえばいいじゃない」
「あいつだけは絶対に嫌」
「そうなの?」
不思議そうに
佐紀は首をかしげる。
彼女はあたしのきもちを
知っているからだと思う。
「そうだよ」
あたしは蘇った記憶を振り払いながら、
ため息を吐いた。
昼休み。
ざわめく教室の中で
投げかけられたそんな問いかけ。
そう言ったのは親友の佐紀だった。
そのとき蘇ったのは
よく分からないうちに押し付けられた唇のこと。
そして、キスをされたこととは
比べ物にならないショックな言葉だった。
記憶の隅においやった
そんな記憶だった。
「あるわけないでしょう?
まだ彼氏だってできたことないのに」
それは本当。
「そうなの?
宮田くんとつきあえばいいじゃない」
「あいつだけは絶対に嫌」
「そうなの?」
不思議そうに
佐紀は首をかしげる。
彼女はあたしのきもちを
知っているからだと思う。
「そうだよ」
あたしは蘇った記憶を振り払いながら、
ため息を吐いた。
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