幼馴染[短編]
 宮田が息を吐く。

「嘘。あのときはドキドキしていた気がするから」

 ドキドキしていた?

 あのときの
 あたしと同じように?

 しかし、気になったのが
 その後の言葉。


「気がするって何?」

 あたしはすごく
 ドキドキした。


 心臓の動きが
 とまらないんじゃないかってほどに。


 今だって思い出せるくらいに。


 彼は自転車を止めると、
 あたしの傍までやってきた。
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