オオカミ男子のニセ彼女⁉︎




――翌週の月曜日。



毎朝見かける月神くんの姿は、女子寮の玄関前にはなかった。



たぶん灰瀬さんの牽制もあるんだろうけど、私にキスしたのを覚えていて、顔を合わせると気まずい思いをするのが嫌なのかもしれない。




正直寂しいけど、泣きじゃくって目がパンパンにはっているひどい顔を見られないことを考えたら、これでよかったかもしれない。
重い足取りで校舎に向かい、教室がある廊下を渡る。



すると、向こう側からよく目立つ白銀色の髪の男の子が歩いてきた。



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