オオカミ男子のニセ彼女⁉︎

10

「ちょっと、颯! 待ってよ、ねえってば!」



放課後。



長かった担任の連絡事項とホームルームがやっと終わって、一人でふらっと教室を出ると、まりあが後から追い駆けて来た。



ここ最近、こいつはやたらと俺にかまってくるようになった。



まあ、小学1年生の頃からの付き合いだし、別に何もおかしなことではないけれど、俺の心はここにあらずだ。



――明花、マジでどうしたんだろ。




ここ1週間、俺は明花と1度も会話をしていない。



というか、俺に関わりたくないために避けている気がする……。



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