オオカミ男子のニセ彼女⁉︎

「おはよ。おせーじゃん、明花」



「つっ……、月神くん⁉」




次の日の朝。急いで学校へ行こうと女子寮の玄関を出た直後、目の前に月神くんが現れた。



あまりにも不意打ちというか……、出待ちされてるなんて思ってもみなかったから。
「な……、何でここにいるのっ?」



と、変に動揺してしまう。



「何って、お前を迎えに来たんだよ。一緒に登校しようと思って」



まるで付き合いたての彼氏みたいなことを言う月神くん。



昨日、私の秘密を守ってもらうために、彼女のフリをするって話になったのは覚えてるけど。



こうして迎えに来てくれるどころか、本当の彼氏みたいな言葉をかけられて、なんだか無性にドキドキしてしまう……。



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