オオカミ男子のニセ彼女⁉︎
肩身の狭さにたえられなくて、さりげなく月神くんからすすす……とほんの少しだけ距離を取ってみた。



でも、狼男という魔族は、私が思っているよりも周りをよく見ているらしい。



「何逃げようとしてんだよ」



私が自分から離れたことに気付いた月神くんは、すぐにこちらに近付くどころかぴたっとくっついてくる。



「おい、もっと彼女らしくしろよ」



「わ、わかってるよ……!」



彼女のフリをしなくちゃいけないのはわかってるけど、悪目立ちしているせいで、どうしても緊張しちゃうの!



はぁ……、こんな登校があと1年半も続くだなんて……。



私、本当に大丈夫かな……?



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