オオカミ男子のニセ彼女⁉︎
「……、えっ?」



妙な間があった後、女の子たちが大きく目を見開いた。



ひまわりのようにカールした色素の薄いまつ毛をぱちぱちさせるなり、私の頭の上からつま先まで、じろじろと品定めする。



私の思い過ごしならいいんだけど、「何でこの子が?」って思われてるんだろうな……。



「か、彼女? この子が?」



ほら、やっぱりね。



「そう。俺の花嫁なる前提で付き合ってんの」



「花嫁って……、えっ……えぇぇ~~っ⁉」



「嘘でしょ⁉ やだぁっ‼」



月神くんの交際宣言のせいで、ただでさえ騒がしかった校舎前が、女子の阿鼻叫喚の声が響き渡ることに……。



なんとなく予想はしてたけど、ここまで大事になるなんて……。



今すぐに本物の透明人間になって消えてしまいたい……。



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