オオカミ男子のニセ彼女⁉︎
「でもって、こいつは科野(しなの)理人」



と、眼鏡男子くんこと科野くんを指差す。



「俺の腐れ縁で、同じA組の魔法使い」




「魔法使い⁉」



思わず大声を出した私に、科野くんが「しーっ」と口元に人差し指を立てる。



「気を付けて。ただでさえこうして小声でしゃべっていても、彼女には聞こえてるかもしれないから」



「どういうこと?」



「あの灰瀬さんって子は狼女でね、……ものすごく耳がいいんだ」



そういう大事なことは早く言ってよ!



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