オオカミ男子のニセ彼女⁉︎
ええっ⁉
たしかにワンちゃんの飼い主さん探しは優先するべきことだと思うけど……。
「飼い主さんの居場所ってわかるの?」
「こいつの服から飼い主らしき人間の匂いがするから大丈夫だ。それに、こいつも『家から飛び出した』って言ってたぐらいだから、たぶんこのあたりに住んでるだろうし、すぐに見つかると思う」
「う、うん。わかった。いってらっしゃい……!」
私がうなずくと、月神くんは風のように走り出した。
月神くんって、ちょっと強引なところが玉にキズではあるけれど。
迷子のワンちゃんを率先して助けるなんて、案外優しいところがあるんだなぁ……。
そういうふとしたところに、無性にもキュンとしちゃうんだよね。
あのワンちゃんも、早く飼い主さんに会えたらいいなあ。と思いながら、近くのベンチに腰掛けようとしたその時。ふいにドンッと肩がぶつかった。
その拍子に私の手からクレープが離れて、無残にも地面の上にぼとっと落ちてしまう。
「あっ、ごめんなさい!」
「いっ、いえ。私もちょっとぼんやりしてましたし……」
慌てたような謝罪の声に返事をしかけたその時、ふと視線がぶつかった人物に背筋が凍る。
たしかにワンちゃんの飼い主さん探しは優先するべきことだと思うけど……。
「飼い主さんの居場所ってわかるの?」
「こいつの服から飼い主らしき人間の匂いがするから大丈夫だ。それに、こいつも『家から飛び出した』って言ってたぐらいだから、たぶんこのあたりに住んでるだろうし、すぐに見つかると思う」
「う、うん。わかった。いってらっしゃい……!」
私がうなずくと、月神くんは風のように走り出した。
月神くんって、ちょっと強引なところが玉にキズではあるけれど。
迷子のワンちゃんを率先して助けるなんて、案外優しいところがあるんだなぁ……。
そういうふとしたところに、無性にもキュンとしちゃうんだよね。
あのワンちゃんも、早く飼い主さんに会えたらいいなあ。と思いながら、近くのベンチに腰掛けようとしたその時。ふいにドンッと肩がぶつかった。
その拍子に私の手からクレープが離れて、無残にも地面の上にぼとっと落ちてしまう。
「あっ、ごめんなさい!」
「いっ、いえ。私もちょっとぼんやりしてましたし……」
慌てたような謝罪の声に返事をしかけたその時、ふと視線がぶつかった人物に背筋が凍る。