積年愛に囚われて〜兄的幼馴染は秘め続けていた想いを開放したい〜
「ここまで来て、途中でやめられるわけないだろ。ちゃんとゴムはつけてるから安心していいぞ」

「バカバカ!そういう問題じゃない!」

しかし、そんな文句くらいでやめるつもりなどないと言わんばかりに、諒は私の体を強く抱き締め、激しく腰を動かし始めた。

「……あ、あぁっ」

どうしてこんなことに、と思いながらも、諒に与えられる悦びに私は抵抗できなかった。すでに彼を受け入れている私の体は、諒が動く度に淫らに反応する。

結局、こうなるまでの状況をまったく把握できていないまま私は諒に最後まで抱かれてしまい、挙句絶頂まで達してしまった。

事が終わってもしばらくの間、諒は私を抱き締めていた。私が息を弾ませて呆然としていることに気がついて体を起こす。そのままごろりと隣に寝転がって、私の顔をじっと眺めていた。

その視線から逃げるように、ぼんやりとした目で辺りを見渡す。

「ここ……」

「学生時代から変わらない俺の部屋」

「私、どうしてこんな……」

ようやく呼吸が落ち着いて、私はのろのろと体を起こした。床に落ちていた自分の下着を見つけて手を伸ばす。途端にぐらりと体が傾いだところを、諒の腕に抱き止められた。

「少し横になっていた方がいい。それで、どうしてこうなったのかを、後でじっくりと説明してやるからな。その前に、水、持ってくるから、ちょっと待ってて」

「はい……」
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