積年愛に囚われて〜兄的幼馴染は秘め続けていた想いを開放したい〜
EP-12
「仕事を終えた俺は今日、早く部屋に戻って、ゴロゴロしたい気分だった。そしたら、久しぶりに凜から電話が来たと思ったら、瑞月が泥酔して大変だと困った声で言うわけだ。凜は、お前のことを頼めるのは俺しかいないなんて言う。そんな風に頼まれたら断れないだろう?で、急いで店に行ってみたら、酔っぱらってぐずぐずになってるお前がいた。確かにそのままにもしておけないから、凛と二人がかりで俺の車に乗せたよ。お前の部屋の鍵、バッグの中を探したけど見つけられないし、よく考えたら、お前の部屋ってエレベーターなしの三階だろ?酔っぱらいをそこまで担ぎ上げるのも大変だから、エレベーターのあるここまでなんとか連れてきたんだ。そしたら……」
諒は額に手を当てながら、肩で大きくため息をついた。
「お前にその気にさせられて……」
「え……そ、その気、とは……」
私はおどおどと訊き返した。
「お前に襲われたっていう意味に決まってるだろ」
「えっ!わ、私が?諒ちゃんを襲った?そんなバカなこと、あり得ないよっ」
しかし、諒は否定しない。
「まさか女に襲われるなんて……。一生の不覚だよ。この責任、どう取ってくれるんだよ?」
「ど、どうと言われましても……。あの、本当に、私が?」
「あぁ。本当に『お前が』だ」
諒は真顔で大きく頷いた。
「そんなの、絶対に嘘よ……」
諒は額に手を当てながら、肩で大きくため息をついた。
「お前にその気にさせられて……」
「え……そ、その気、とは……」
私はおどおどと訊き返した。
「お前に襲われたっていう意味に決まってるだろ」
「えっ!わ、私が?諒ちゃんを襲った?そんなバカなこと、あり得ないよっ」
しかし、諒は否定しない。
「まさか女に襲われるなんて……。一生の不覚だよ。この責任、どう取ってくれるんだよ?」
「ど、どうと言われましても……。あの、本当に、私が?」
「あぁ。本当に『お前が』だ」
諒は真顔で大きく頷いた。
「そんなの、絶対に嘘よ……」