積年愛に囚われて〜兄的幼馴染は秘め続けていた想いを開放したい〜
諒は私の体中を優しく撫で、私の気持ちを蕩かすように熱い息と共に耳元に囁いた。

「お前に好きな相手が見つかるまでの間だけでいいからさ」

「もう、こういうことはしないって約束してくれるなら……」

「それはどうかな。約束できる自信がない。それに」

諒は意地悪そうに笑った。

「お前も俺とこうするのが嫌じゃないってこと、分かるんだよ」

「そんなことない……んっ」

諒に執拗に愛されて、私は彼の言葉を否定する気力を失いつつあった。甘い吐息が漏れるのを止められない。

「お前がうんって言うまでは、イカせてあげない」

諒はそう言うと、私の吐息ごと飲み込むかのように深くキスをして、私の敏感な部分を焦らすようにさらに攻め始めた。こんなに意地悪で、けれども艶やかに潤んだ瞳の幼馴染を見るのは初めてだった。そうやって私の心をますますかき乱し、諒は私を翻弄し続ける。達しそうになる手前で何度もその手を緩めては、私の耳に舌を這わせながら諒は囁いた。

「まだ抵抗するのか?」

「あ……あぁっ」

彼の愛撫に抗えない。私はとうとう抵抗の意思を手離した。吐息と喘ぎ声の狭間を縫って、観念した私は言ってしまう。

「分かった。分かったから……だから、もうお願い……」

「いいコ」

諒は嬉しそうに微笑むと、私の脚の間に体を滑り込ませた。蜜が溢れ出す私の中を、彼は熱情を解き放つかのように幾度も貫き動く。

その激しさに昂りをこらえきれなくなった私は、諒の腕に爪を立てた。気づけば私もまた、諒を求めていた。

「諒ちゃん、諒っ…」

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