積年愛に囚われて〜兄的幼馴染は秘め続けていた想いを開放したい〜
少しずつでいいから、彼女との距離を縮めていきたかった。本当は時間がある時にはいつだって、彼女の顔を見に行きたい。けれど、仕事が終わる時間は不定期だ。電話をかけるのを躊躇してしまう時間になることも多かった。だからせめてできるだけまめに、短くても何かしらのメッセージを送ろうと考えた。
その日はいつもよりも早く仕事が終わったから、ロッカールームに入るとすぐに、俺は瑞月を食事に誘おうと思ってメッセージを入れた。あまり返信がないようなら、彼女のマンションに着いてから、電話をかけてみればいいと思いながら駐車場へ向かう。車に乗り込み携帯を見たが、返信はまだない。俺は車のエンジンをかけて、瑞月のマンションに向かった。
到着すると、以前来た時に教えられた来客用の駐車場に車を止めた。空いていてラッキーだ。エンジンを落としてから瑞月に電話をかける。しかし瑞月は出ず、留守番電話サービスに切り替わった。
「出られない状態なのか?」
もうそろそろ帰宅していてもいい頃だと思いながら、俺は車の外に出た。もう一度電話をかけて着信音に耳を傾けながら、エントランスの方へと足を向けた。
街灯の下によく知る姿を見つけて、俺は慌てて電話を切った。瑞月が誰かに肩をつかまれているのが見えたのだ。心臓がどくどく言い出した。
「瑞月!」
慌てて駆けつけた俺の背中に瑞月は隠れた。
その日はいつもよりも早く仕事が終わったから、ロッカールームに入るとすぐに、俺は瑞月を食事に誘おうと思ってメッセージを入れた。あまり返信がないようなら、彼女のマンションに着いてから、電話をかけてみればいいと思いながら駐車場へ向かう。車に乗り込み携帯を見たが、返信はまだない。俺は車のエンジンをかけて、瑞月のマンションに向かった。
到着すると、以前来た時に教えられた来客用の駐車場に車を止めた。空いていてラッキーだ。エンジンを落としてから瑞月に電話をかける。しかし瑞月は出ず、留守番電話サービスに切り替わった。
「出られない状態なのか?」
もうそろそろ帰宅していてもいい頃だと思いながら、俺は車の外に出た。もう一度電話をかけて着信音に耳を傾けながら、エントランスの方へと足を向けた。
街灯の下によく知る姿を見つけて、俺は慌てて電話を切った。瑞月が誰かに肩をつかまれているのが見えたのだ。心臓がどくどく言い出した。
「瑞月!」
慌てて駆けつけた俺の背中に瑞月は隠れた。