積年愛に囚われて〜兄的幼馴染は秘め続けていた想いを開放したい〜
EP-6
私は大学生活に徐々に慣れていった。幼なじみたちと頻繁に会うようになったこともあって、寂しいと思う暇もなく、思い描いていたような充実した毎日を送るようになっていた。
大学二年生になったある日のことだった。仲良くなったゼミの女の子から、合コンに誘われた。
今までそういう場に参加したことがなかったし、特に興味もなかったから断った。けれど本当に人数が集まらなかったのか、数合わせでそこにいてくれるだけでいいからと頼み込まれた。仕方なく頷いた後に、実は合コンは初めてだと打ち明けると、彼女は驚いた顔をした後にいたずらっぽく片目を瞑ってみせた。
「何事も経験だよ」
「そんなものかしら……」
女子校時代、周りでは当然のようにそういう話が飛び交っていたが、私はそんなものは必要ないとばかりに机に向かう毎日を送っていた。友達がいなかったわけではないし、彼女たちの話に耳を傾けなかったわけでもない。ただ、いわゆる女子トークには疎く、また合コンに誘われても知らない男の子に会うのは恐くて、そういう機会から遠ざかっていたのだ。
大学生になったことだし、そういう経験の一つや二つあってもいいよねー―。
「それじゃあ、よろしくお願いします」
私は彼女に頭を下げた。
大学二年生になったある日のことだった。仲良くなったゼミの女の子から、合コンに誘われた。
今までそういう場に参加したことがなかったし、特に興味もなかったから断った。けれど本当に人数が集まらなかったのか、数合わせでそこにいてくれるだけでいいからと頼み込まれた。仕方なく頷いた後に、実は合コンは初めてだと打ち明けると、彼女は驚いた顔をした後にいたずらっぽく片目を瞑ってみせた。
「何事も経験だよ」
「そんなものかしら……」
女子校時代、周りでは当然のようにそういう話が飛び交っていたが、私はそんなものは必要ないとばかりに机に向かう毎日を送っていた。友達がいなかったわけではないし、彼女たちの話に耳を傾けなかったわけでもない。ただ、いわゆる女子トークには疎く、また合コンに誘われても知らない男の子に会うのは恐くて、そういう機会から遠ざかっていたのだ。
大学生になったことだし、そういう経験の一つや二つあってもいいよねー―。
「それじゃあ、よろしくお願いします」
私は彼女に頭を下げた。